タロットカード 投稿者:山田

私が専門学生の時の話なんですが、そこそこ話したことあるAちゃんが霊感持ちで身近に霊感持ちの人がいなかった私は「え〜、すごいなぁ」くらいの感覚だったんです。

ある日気になってAちゃんに「大昔にティーンズ向け通販で買ったものの、説明書読んでもよく分からなくて引き出しにしまい込んでたタロットカードが家にあるんだけど、Aちゃんタロットカード出来る?」なんて聞いたんです。

占いなんてテレビや雑誌や子供向けのものくらいしかまともに見たことなくて、目の前でタロットカードなんてされたことも無いから見たかったのもあったと思います。
Aちゃんは快く「出来るよ〜」なんて快諾してくれて、次の日も学校があったので明日持ってくるね〜とか言って別れました。

次の日の授業終わり、Aちゃんと私と2人の共通の友達Bちゃんが予め決めていた誰もいない空き教室に集まったので「んじゃ、やろっか〜」ってそれぞれ横長机に私は教室の奥側にひとり、2人は並んで、その子達と向かい合う形で座ったんです。

ここから少しうろ覚えなんですが、最初こそは普通にAちゃんがBちゃんを占ってBちゃんは結果に「え〜、ほんとぉ?」なんて楽しくほのぼのとやっていたと思います。
元々Bちゃんは霊感が無くよく冗談等にも笑っていた大人しくも穏やかな子だったので。

そして次は私が占ってもらう番になりました。
私を占うべくAちゃんがカードを混ぜたり並べたりしているのを、私は初めてのことでわくわくそわそわと見守っていたと思います。
そして並べ終わって「〇〇ちゃんはこれこれこう〜」と占い結果を少し話した時、突然教室のドアが閉まった音がしたんです。
3人揃って「えっ?!」ってドアの方を振り返ったのを覚えてます。
ちなみに教室のドアは小学校とかの「ガラガラガラ〜」ってやつではなく「ガチャッ」て開くタイプでした。
そんなドアが突然ガチャンッと閉まる音を立てたので、3人とも「え、誰か来ちゃったかな」とか話したと思います。

でも誰もいなければ、ドアの首から上が見えるガラス越しに誰かが通り過ぎるのも見えなくて「……え?えっ、さっきの音、気のせい??でも3人とも聞こえたよね??」と顔を合わせて戸惑いましたが、まぁ気のせいかなと占い結果の続きを…と3人気を取り直して机に戻ったんです。

でもそれで終わりじゃなかったんです。

Aちゃんが改めて話出そうとすると、AちゃんBちゃんが机に腕を付いちゃったんです。上から何か重い圧を受けてるみたいに。

それが余りにも急だったので何ともない私は頭にクエスチョンマークだらけで、困惑しながら「2人とも大丈夫?!」とか声掛けたと思います。
Aちゃんは「これやばいかも…」Bちゃんは「え〜何これww面白いwww」とか話してました。Bちゃんは今思っても強いなぁと思います。
でも、2人はそんな大変なのに私は何ともなく1人で「なんで?!逆に怖いんだけど?!」とか言ってたらAちゃんが「〇〇ちゃん、何かオーラみたいなのに護られてるよ…」って圧を受けながら何とか教えてくれて。
それでその日、何となく首に掛けていたお守りを出すとAちゃんは「それだ……すごいね……」とか言ってたと思います。
でも私は無事でも2人はどうしよう、どうやったら治るんだろとか考えてたら教室のドアがまた開いて驚きましたが、今度は普通に学校の先生でした。
「3人揃って何してるの?もう帰らないとダメよ〜」って先生が笑っていました、その途端2人は圧が取れたみたいで身体を起こして驚いてました。
Bちゃんは「おぉ?wなんか取れたwww」とかとにかく楽しそうでした。Aちゃんは疲れてぐったりしてました。
先生はすぐ出て行きました。

3人揃って深くは考えずに「……帰ろっか」と荷物を纏めてそれぞれ学校を出ました。

帰る方向がそれぞれ違うので、すぐ別れて私は最寄り駅まで1人で向かい始めたんですが、学校近くのバス停付近で急に肩が重くなって「っ?!なにこれ…」と思ってからさっきの2人を思い出して「いや、今来るんかーーい!」と脳内でツッコミを入れてAちゃんに大急ぎでLINEすると「今塩持ってる?持ってなければ、〇〇ちゃんの近くの神社で『私についている方を持って行ってください』とお参りして、帰ってから塩ひとつまみ口に含んで『私には貴方を助けられませんすみません』って手を合わせて3回か5回か頭の中で呟いて。それで多分大丈夫」と送ってくれて。

私は真っ直ぐ家の最寄り駅まで帰り、土地神様の神社にて言われた通りお参りしました。
その時点で少し軽くなったのですが、まだ怖かったので帰宅するなり着替えもせず、塩ひとつまみ口に含んで手を合わせ言われた数呟くと頭の中に真っ白な光が広がって完璧に肩は軽くなりました。

それをAちゃんに伝え心配だったのもあるので「ところで2人は大丈夫?」「今の所大丈夫〜、ありがとう」と話して終わりました。

ちなみに、それ以降タロットカードは再び棚の奥にしまい込んで、たまに見て思い出すくらいでまともに触っていません。

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