投稿失礼いたします。
これは数年前、私がまだ実家にいたころの話です。
私の実家は狭く、2LDKの一軒家で4人で暮らしていました。
ある日私は体調が悪く、仕事から帰るとすぐに寝室に向かいました。
寝室には布団が3枚敷いてあり、真ん中の布団に横になりました。
毛布を頭まで被り横になってしばらくすると押し入れからガサゴソと物音がしました。
はじめは「妹がお風呂の準備してるのかな」と思いましたが妹はついさっきお風呂に入ったばかりだと思い出しました。
リビングからは母と父の声がします。
じゃあ誰?
と思った瞬間、押し入れからの物音がやみました。
ほっとした瞬間、今度は隣の布団からザッザッザッと大きな足音がしてきました。
普通の足音ではなく、着物を着てすり足で歩いているような足音。しかもとても速いんです。
ずっと布団の上をぐるぐると歩いていました。
怖くて息を潜めているとその足音がいきなりピタッと、私の枕元で止まりました。
頭まで毛布を被っているのでその姿は確認できなかったのですが頭の中に髪の長い女の人が思い切り腰を曲げて私の顔付近に顔を近付けている気配がしました。頭の中にその映像が鮮明に流れ込んできました。
毛布を取って確認したかったのですが頭の中で「いま毛布を剥いだらやばい」と警告がなり気配がなくなるまでじっと耐えてました。
しばらくすると気配が消えたので私は急いで起き上がりリビングへ向かいました。
母と父に確認しましたが誰も寝室には行っていないと言っていて、妹もまだお風呂に入っていました。
もしあのとき毛布を取ったらどうなっていたのか。思い出すだけで怖いです。