半日かけて見つかったのは帽子だけ。 その先に、こんな場所では珍しい一輪の花。
「近寄るな」 捜索に協力してくれた地元の方が私の肩を力強く掴む。
「チョウチンアンコウって知っているか? 山にも似たようなのが居るんだよ。彼はもう戻ってこない」 無言で山を降りる。
捜索は打ち切られた。
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