あれは僕が中学生だったころの話です。平成も真ん中を過ぎた暑い夏のこと。
僕が所属していた生徒会での出来事です。
生徒会室では以前からおかしなことは良く発生していました。
誰も近くにいない引き戸が急に勢いをつけて閉まったり、
生徒会室横にある水道から誰も触っていないのに水が出ていたり。
皆、「何か変だね」「怖いよね」なんて話をしていたのを覚えています。
そして、夏休みが目前に迫ったある日、
生徒会長の「大掃除しよう!」という言葉がきっかけで生徒会室の掃除を行うことになりました。
大掃除を初めて少し経ったときメンバーの一人が壁を指さし、
「あれ、なんだろうな?」と言いました。
つられて見てみると、まるで何かを隠すように壁にガムテープが何重にも長方形の形をとるように貼られていました。
普段は物のうしろにあったので気が付かなかったのでしょう。
好奇心に負けた僕らはガムテープの封印を解くことにしました。
椅子を足場に、ガムテープをはがし中を見てみると…
そこには小動物と思われる白骨がありました。
すぐさま混乱が広がり、生徒会室は阿鼻叫喚。
担当の教師が駆け付け騒ぎは収まり、僕らも帰宅させられました。
その後、あの白骨がどうなったのかは誰も知りません。
誰も見たがらなかったからです。
しかし、それまで起きていた不思議な現象が起きなくなっていたので
きっと、見つけてほしかったのだと皆が口々に言っていました。
僕の不思議な体験はこれで終わりです。
身の回りで不思議な現象が発生する方、もしかしたら「何か」が「自分を見つけてくれ」と
あなたに言っているのかもしれませんね…